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OLYMPUS μ-Ⅱ / スナップから作品撮りまで狙えるコンパクト機

  • 2021-06-01

日々のシャッターチャンスを逃さない、軽快なスナップシューター。

OLYMPUS μ-Ⅱ(ミューツー)は、今から24年前の1997年に登場した、35mmフィルムを使用するコンパクトカメラです。重量はわずか140gと日々の持ち歩きにも邪魔にならない小型軽量かつスマートなデザイン、誰でも簡単に使える操作性、35mmF2.8の単焦点レンズで撮れる写りの良さで、現在も中古市場で人気の高いモデルです。作例写真とともに、このカメラの魅力を紹介します!

INDEX

1. 軽量コンパクト、起動も爆速、シャッターチャンスを逃さない!
2. オリンパス μ-Ⅱで撮る、日常や旅の写真たち
3. 日常から作品撮りまで、常に持ち歩きたくなるフィルムコンパクト機

Photo & Text:Nozomu Ishikawa 

軽量コンパクト、起動も爆速、シャッターチャンスを逃さない!

初心者でも使いやすく、気軽に使える1980〜90年代に生産されたプラスティック外装の全自動フィルムコンパクトカメラ。その中でも特に人気があるのが、今回紹介するOLYMPUS μ-Ⅱのような、明るい(F値の小さい)“単焦点レンズ”を搭載した、写りに定評のあるモデルです。

同テイストのカメラ(コニカ・ビックミニ、キヤノン・オートボーイ、フジ・ティアラ、etc…)は、いろいろあるけれど、μ-Ⅱは起動の速さ、コンパクトさ、使いやすさ、ちょっとの雨の日ならば問題なく使える生活防水機能を備えたりと、欲しいと思える機能がほとんど備わっており、写りの良さはもちろん、失敗写真も少ないカメラです。そんなμ-Ⅱについて、以下にて特徴と作例をお伝えします!

起動は前面のレンズバリア兼起動スイッチをスライドするだけの簡単操作。しかも素速い起動で、撮りたい瞬間にすぐに撮れて、シャッターチャンスを逃しにくい! フィルム装填は入れるだけの簡単機構“オートローディング方式”。自動空送り機構付きのため、失敗はまず無いのでフィルム初心者にはとても安心。

明るいところでも暗いところでも条件を選ばず、とにかくよく撮れる“35mmF2.8”の単焦点レンズを搭載。被写体に寄れば、背景がボケた写真を撮ることも可能。このカメラは片手でも楽々操作できるスライド式のレンズバリアで起動してくれるのがとても便利で、レンズバリアを閉じると、目立って出っ張っているところが無くなるので、ポケットやポーチなどへの収納がとってもスムーズ。

カメラ上部にある、長細い楕円のボタンがシャッター。撮影の基本手順は『①レンズバリアを開いて起動 ②シャッターを押す』と、とてもシンプル。全自動のフィルムコンパクトカメラの中でも抜群の操作性の良さ!

撮った写真内に日付を入れることができる“デート機能”が装備されていて、このカメラは嬉しいことに2030年まで対応(現在、すでに表示する西暦が対応していないカメラが増えてしまっています……)。その他、フラッシュの発光停止などのモード切り替え、フィルムの途中巻き戻しなどを背面パネルのボタンで操作できます。

カラーはシャンパンゴールド(よく見かけるのはこちらのほう)と、ブラックの2色。国内版はいずれもデート機能付きで、海外モデルなどではデート機能が無い場合も有り。

【DATA】
OLYMPUS μ[mju:](ミュー)-II

  • 発売日:1997年3月26日
  • レンズ:35mm F2.8
  • サイズ:幅108×高さ59×厚さ37mm
  • 重量:140g(電池別)
  • 使用電池:CR123A(3Vリチウムイオン電池)
  • 使用フィルム:35mmフィルム
  • フィルム感度設定:自動設定(DXコード付きフィルムISO50・100・200・400・800・1600、3200)※これ以外の中間値は低感度に自動設定。DX以外のフィルム、ISO50未満のフィルムはISO100にセット

【関連URL】
超小型・高性能・高画質 大口径 35mmF2.8 レンズ搭載のコンパクトカメラ
「μ[mju:](ミュー)-II」/オリンパス ニュースリリースより

オリンパス μ-Ⅱで撮る、日常や旅の写真たち

以下では、このカメラ“OLYMPUS μ-Ⅱ”を長年使用しているANALOGUE is 編集部のnozが、これまで撮ってきた日常や旅のシーンの写真をお届けします!

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Lomography Color nagative 400

シルエットがかっこいい高圧送電線鉄塔と、良い雰囲気の青空。このカメラはデート機能で日付が入るのですが、青空の上に写し込むと良い感じに表示してくれます! 軽量コンパクトで全く持ち歩きが苦にならないのがμ-Ⅱの最大の特徴なので、散歩の途中で気になったものや、今しかないといった状況に出会ったら躊躇なくシャッターを切っています。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Lomography Color nagative 400

起動操作のしやすさ(レンズバリアをスライドさせるだけ)と起動の速さのおかげで、散歩やサイクリングの途中で突然出会ったネコさんも即座に撮影することができます。起動や設定でもたついてしまって、撮りそこねてしまうということが少ないので、街ネコスナップシューティングにはもってこい。ただし、ズーム機能が無いため、そろりと近寄る必要がありますが……(こっちのほうが大変)。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Lomography Color nagative 400

装備されている単焦点レンズ35mmF2.8は発色がとても良く、色彩豊かなものを鮮やかに写してくれるのはとてもありがたい。なので、ついつい色があるものを探してしまいます! 比較的色味がしっかり出るフィルム(この写真はロモのカラーネガで撮影)との相性が良く、幅広い時間帯で撮影したい方は、なるべく高感度のフィルム(ISO400以上)だと失敗が少なくて写真の打率が上がります。写真は環状七号線を移動しているとよく見かける12mの海上コンテナ。オーシャンネットワークエクスプレスのコンテナはマゼンタ色でもれなく撮る被写体のひとつ。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Kodak ULTRA COLOR 400

コンパクトカメラでも撮り方によっては背景をぼかした写真を撮ることが可能です。μ-Ⅱの最短撮影距離0.35m(35cm)で、これを参考に被写体にぎりぎりまで寄ってシャッターを切ればこの通り! ちなみに食事撮影は、逆光または半逆光だと柔らかい雰囲気で美味しそうに撮ることができるためオススメです。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Lomography X-Pro200

レンズの良さ&万能っぷりを感じる一枚。通常、これほどの鋭い逆光で撮ると、影の部分は黒く潰れてしまい、光の当たる部分は白く飛んでしまうことが多いのですが、雰囲気のある写真に仕上がってくれました。朝日、夕日の太陽光線が低いところから差し込む時間帯が好きな方は、躊躇なく逆光撮影をしたくなるカメラです!

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Kodak Color plus 200

レンズが明るい(F2.8)ということは、夜の街でも撮りやすいカメラということ。同時期の全自動フィルムコンパクトカメラのズームレンズ機は、F値が3.5〜5.6のものが多く、暗い状況でノンストロボで撮るのは難しいのですが、レンズの明るい単焦点レンズ搭載機ならばストロボ発光無しでも、ぎりぎりブレずに撮ることができます。この写真はISO200で撮っていますが、ISO400を入れるともっと安心して夜撮影に挑めます。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Kodak Profoto XL

よこはま動物園ズーラシアにて。動物園では動物たちが離れていることが多いので、アップで撮りたいときはズームレンズ搭載のカメラのほうが楽なのだけど、動物たちを観察しながら、近寄ってきてくれるのを待って撮るのも、なかなか良いものです。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Ferrania 400

江ノ島にある新江ノ島水族館(えのすい)にて。暗めの水族館は、F2.8レンズを搭載したμ-Ⅱの得意なシチュエーション。なるべく高めの感度のフィルムを入れて(この写真はISO400フィルムで撮影)、フラッシュを“発光停止”モードに設定して撮影しました! エイさんがかっこいい。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Kodak GOLD 200

μ-Ⅱは逆光で撮る写真の雰囲気が、良い塩梅で柔らかく仕上がってくれるので、人物も積極的に撮りたくなります。中望遠レンズで遠くから狙って撮るポートレートも良いけれど、普段の移動中などで良い光を見つけたときに、片手でサッと撮れるのもこのカメラならでは。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Kodak GOLD 100

μ-Ⅱは生活防水機能を搭載しているため、ちょっとした(この写真はちょっとではありませんが……)レジャーやアウトドア時でも安心して使えるのが嬉しいところ。起動も速いので決定的瞬間を逃しません!

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Lomography Color nagative 800

雪の日も躊躇なく(?)使える生活防水機能搭載のμ-Ⅱ。もう何度も記していますが、いつでも取り出せて、すぐに起動できて、確実に撮れて、しかも写りが良いフィルムコンパクトカメラは本当に最高です。この写真撮影時、フラッシュの強制停止モードに設定せずに撮ったため、フラッシュが発光してしまったのだけど、降っている雪を照らしてくれて、それが逆に良い雰囲気になった気がしています。予想外も許容範囲!

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞KOSMO FOTO 100

良いレンズのおかげで、黒潰れも白飛びもしにくく、コントラストもほどよい写真になってくれるということで、μ-Ⅱはモノクロ写真も得意分野! 光と影を探しながら自転車で移動して、軽快にスナップ写真を撮るのが、ただただ楽しいです。ただしμ-Ⅱのフィルム感度はDXコードにて自動設定のため、ISOが50、100、200、400、800、1600、3200以外の中間値は低感度側に自動設定となり、DX以外のフィルムやISO50未満のフィルムはISO100にセットされます。よって超低感度やDXコードの無いマニアックなモノクロフィルムを使う場合は、どの値に設定されるか注意しよう。

📷OLYMPUS μ-Ⅱ 🎞Fujifilm SUPERIA X-TRA800

旅や散歩撮影の締め撮影といえば、夕暮れ時のマジックアワー。μ-Ⅱでも、その時の空の色や雰囲気、空気感、温度感を偽りなく正確に撮ることができます。よってこれ1台あれば、他のカメラはいらないんじゃないかと思ってしまうことが……(※なので現在、μ-Ⅱの予備機が2台あって、合計3台体制に)。

日常から作品撮りまで、常に持ち歩きたくなるフィルムコンパクト機

持ち歩きやすくて起動も速く、防水機能も備わっているため、OLYMPUS μ-Ⅱは旅はもちろん、日常の何気ないシーンなどを撮るのにオススメのコンパクトフィルムカメラなのですが、レンズが良いため、かなりの確率でハイクオリティーな画が撮れて、大きくプリントして飾りたくなるような、良く言えば作品にできるような写真も撮れるカメラの一面も兼ね備えてくれていると感じています。

ということで、μ-Ⅱはぜひオススメしたいフィルムコンパクトカメラではあるのですが、この時代の全自動コンパクトカメラは、壊れると直せないことが多いのが難点……。現在のフィルムカメラ人気で、このカメラを含めた評判の良いカメラ(の状態の良いもの)は、中古市場で値上がりする一方ですが、難しい操作をせず気軽に良い写真を撮りたいという方は、今ならば探せばまだ手に入るかもしれませんので、ぜひ候補にして欲しいカメラです。

僕はこのカメラを2台持ちするとき、1台にカラーネガ、もう1台にはモノクロネガフィルム(または感度違いのフィルム)を入れて、散歩やちょっとした旅で活用しています。左のブラックのμ-Ⅱには、アルティザン・アンド・アーティストのパラコード×ブラスマルチハンドストラップを装着し、ANALOGUE is編集部内で人気のダイソーのクッションポーチに収納しています。

起動が爆速のカメラなので、カメラを取り出す際もストレス無く、素速く行いたい! ということで僕はバックパックのショルダーハーネスにカメラが入るポーチを装着して取り出しやすくしています。ご参考までに。

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