
「モノクロ」は「モノクローム」の略で、光の強さだけを記録する白黒写真のフィルムを指しています。
モノクロのネガフィルムには可視光すべてに対して感度を持っている「パンクロマチック」と、感度が青と緑に限られる「オルソクロマチック」があります。これはフィルムが紫外線から赤外線のどの部分の色の波長を感じるかを指しています。
「パンクロマチック」は全整色性フィルムで、人が肉眼で見るのとほぼ同じ明暗に感光するフィルムです。
対して「オルソクロマチック」は、赤系よりも上の波長を感じないため、赤系の色が暗くなります。これを利用して、女性の口紅の赤を印象的に写すためにオルソクロマチックフィルムが使われていました。現在流通しているモノクロームフィルムはほとんどがパンクロマチックですが、オルソクロマチックも少数販売されています。